左右の差も意識してみましょう
加齢とともに筋肉量は徐々に減少し、硬くなります。
普段から運動をしていない人が急に強い負荷のかかる運動をすると、ケガをしたり腰痛や膝痛を引き起こしたりすることもあります。
運動をきっかけに腰痛・膝痛が発症し、来院する高齢者は少なくありません。
その原因は、間違った姿勢での運動、過度な運動量、強すぎる負荷など、自己流によるものがほとんどです。
その原因は、人間の体は左右「非対称」であることも関係しています。
私も筋トレを始めたころ、手足の左右の筋肉の違いにびっくりしました。
鏡で自分の動きを見ていると、右を優位に動かしているため、左がおざなりになっています。
周りの人をじっくり観察していると、やはり利き手の筋肉の方が発達しています。
このままトレーニングを進めていると、ケガのリスクがあると感じました。
そこで私は、あえて左手を意識して鍛えるようにしました。右が自然にできているので、左メインで動かしてちょうどいいくらいです。
片方ずつ動かす場合、右をやって左を動かすより、左から始めて右で終わる方が、筋力差が安定することに気づきました。
「ウォーキングを生活に取り入れる」
ここまで「動かす筋肉を意識すること」や「ケガには注意すること」、さらには「左右差を意識すること」について触れました。
では具体的にどんなトレーニングをすればいいでしょうか。
私がオススメしているのは、ウォーキングを生活に取り入れることです。
人は習慣にないことをすると、“不快”と感じます。
例えば、「起床→トイレ→歯磨き→洗顔→身支度→コーヒーを入れる」というルーティンがあるとします。
これを繰り返している間は“快”と感じますが、トイレが故障して外出先までガマンする、寝坊してコーヒーを飲まずに飛び出すなど、アクシデントでルーティンが狂えば、途端に“不快”と感じます。
そんな中で、これから筋トレを始める方にまずウォーキングをオススメするのは、誰でも簡単に始めることができるからです。
先ほど述べた通り、筋トレは、運動経験の無い人からしたら今までやった事が無い運動なので、体を痛めてしまう人も多いんです。
その点、歩くことなら多くの人が実践できます。体への負担も軽いので、無理のない範囲なら毎日やっても大丈夫です。
巷で歩いている人を見てみると、たとえフォームがバラバラであっても、歩いている人は元気です。
いきなりウォーキングを生活に組み込めば“不快”と感じかもしれません。
ですが、それは本当に最初だけのことです。
あくまで人間の基本的な動作なのですから、1週間も続ければ新たなルーティンとして習慣になり、自然と“快”に変わっていきます。
新たな習慣を構築するためには、同じ時間帯、同じ環境下で続けることが最も近道です。
例えば…
朝:起床→トイレ→歯磨き→洗顔→ウォーキング→身支度
夜:食事→ウォーキング→入浴→就寝
のように、毎日のルーティンの中にウォーキングを取り入れてみましょう。
まずは靴を履いて、外に出てみましょう。
感染予防には十分配慮して、今日からでも、続けてみてください!
歩く事は人間のすべての基本
私は施術してカラダが整うと、「歩いてください」「散歩してください」と必ず言います。
歩く事が健康の基本だからです。
よく突っ込みが入るのは、「仕事で良く歩いています」「買い物で良く歩いています」ということです。
「ながら」で歩くのは問題ないのですが、手ぶらで外を歩いている人が減っているように思います。
バッグや紙袋を持って、しんどそうに歩いています。
自分では感じにくいですが、そういう人はよく見てみると肘が固くなっていること多いです。(ほかにも、膝、股関節、足首など…)
現代人が多く抱えている肩こりは、一般的に首の緊張をイメージしますが、目の疲労からくるケースも多くあります。
いつも施術に来られた方に、「歩くときは腕を大きく動かしましょう」とアドバイスします。肘を後ろに引くと肩甲骨と骨盤が動き、上半身と下半身、両方の筋肉がより大きく動くからです。
人が一つの動作をするときは、いろんな筋肉が一緒に動きます。例えば、鼻を動かすと、首も勝手に動きます。そして首を左右に動かしてみると、首周りの筋肉が捻られギュッと緊張するのがわかると思います。
また色々な景色を五感で感じながら歩く時、
肩こりはあまり感じません。
ぜひ歩く時は景色や匂いを感じて、視覚や嗅覚を働かせながら歩いてください。
脳にも良い影響をもたらして、
心身ともに健康になれます。
まずは軽いウォーキングから初めてしっかり体を整えて、それから筋トレに移行していきましょう。
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