柔道整復師と鍼灸師の資格を取得してます
スタイル新伊丹治療院の西村です。

皆さん、「肩ボトックス」って知ってます?

ボトックス=顔のしわ取りなんかに使う薬ですね。
あれを肩に打つことで、神経的に肩こりを感じさせなくするそうなんです。

そうなると身体の仕組みが浮かび上がってくるんですね。

【筋肉を緩めても治らない「理由」】

肩こり=筋肉が硬い。
多くの人がそう思っています。

確かに、ボトックスのように「筋肉を緩める」ことで、
一時的に楽になるケースもある。

でも、人間の身体は単純な機械じゃないかもしれません。

筋肉を緩めたとしても、その奥にある「身体のセンサーの狂い」が残っていたら、
症状は再び現れます。

筋肉や関節には
「今、頭がどの位置にあるか」
を脳に知らせるセンサー(位置感覚受容器=GPSみたいなもの)がたくさん備わっています。

この情報が目や耳(平衡感覚)とズレてしまうと、脳が混乱してしまうのです。

例えば、

頭の位置を正しく感じ取れない
視界の揺れやバランスのズレを脳が処理しきれない

そうなると、まるで乗り物酔いのような状態になり、
吐き気やめまい、或いは頭痛といった症状が出やすくなります。

「肩こり」という表面の筋肉問題は解消しても、
首や肩の「深い部分のセンサー」が狂ったままだった可能性が高いんですね。

ボトックスでは届かない「深層のズレ」

ボトックス注射は、筋肉の動きを抑えることで肩の張りを軽くしてくれます。
ですが、それはあくまで「出力」側のコントロール。

肝心の「身体の状態を感じ取るセンサー」には、ほとんど作用しません。
むしろ、筋肉の動きが減ることで、脳が受け取る情報がさらに少なくなり、

位置感覚が余計にあいまいになるケースもあるかもしれません。

だからこそ、
ボトックス後に「肩は軽いのに、頭が重い」「吐き気が残る」という人が出てくるのです。

同じく筋肉を触っていても改善できるレベルが違ったんですね。
痛みや不調は「センサーのずれ」から起きる

肩こり、頭痛、吐き気などの症状は「血行が悪い」「筋肉が硬い」だけでは説明できません。

人間の体は、常に「正しい位置情報」を頼りに動いています。

首や背中のセンサーがずれてしまうと、脳は常に緊張状態に入り、
「危険信号」として痛みや不調を出すようになります。

これを専門的には「中枢感作(神経の過敏化)」と呼びます。

一度そうなると、筋肉を緩めるだけではその過敏スイッチは切れません。

「安心して動ける」という経験を通じて、神経のセンサーを再教育する必要があるって訳です。
「緩める」ではなく「整える」

多くの人が、肩こりを「筋肉を緩めれば治る」と考えがち(柔らかさ筋肉至上主義)ですが、
本当は「筋肉をどう使い、どう感じ取るか」のほうがよっぽど大事です。

当院では手足の左右差を揃えると同時に
まっすぐ立てる状態にします。

そうすると心身ともに
動きやすい身体になるかもしれません。

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